言葉でできている。

「あなたは、あなたの食べたものでできている」というのと同じような意味で、「あなたは、あなたの読んだ本でできている」「あなたの言葉は、あなたが読んで消化吸収した言葉でできている」という文字列に出会った。あぁもう、くやしいくらい、そのとおり。そのフレーズ、わたしが発したかったなぁ。

言葉には、その人そのものがにじみ出る。コピーライターであろうとなかろうと、無意識のうちに立ち上る匂いのうなものである。うまい下手は問題ではなく、思想や姿勢、得た知識、生きてきた道やこれから進む道などが今この瞬間の言葉にあらわれる。だからこわいし、すばらしいのだ。一瞬たりとも気が抜けない。

絶対に本を読んだ方がいいよ、とまでは言わないけれど。読まないよりは読んだ方が、人としてのアンテナに栄養がゆきわたるよ、とわたしは思う。

知識や経験は、生きていくうえでの栄養だ。さらに言うと、その恵まれた状態を活用できてこそである。研ぎ澄まされた感覚や感情は行動のエンジンになり、また栄養を得るや、次のループを描き出す。

わたしには、語学力はない。文学という学問を追求したことはないし、どこまでも独学、自己流である。基本を知らないことのこわさもあるけれど、言葉への感度は日々磨かれる、と思っている。