自分で決める。

「あなたは何でも、自分で決めてしまうから」とある時、母が言った。自分に関わるようなことを人様にほとんど相談しないのは、昔からのことである。

母としては、たまには娘に全身で頼ってほしかったのかもしれない。わたしは小さいころから、自分のことは自分で決めなければと思っていた(らしい)ので…時には甘えてもいい、ということがよくわからないまま大人になった。

今なら、少しはわかる。就職先も、20代前半でひとり暮らしをする時も、恋愛も、結婚相手も離婚も、数々の引っ越し先も自分で決めた。親からすればさびしかったろうし、友人知人からは水くさいと思われていたかもしれないけれど。わたしはそういう生き方しかできないのだった。

3歳の誕生日、「おまえは3つだ、おねえちゃんになった(3つ下の弟も生まれた)。今日からおとうさん、おかあさんと呼びなさい」と父から申し渡された。おそらく、いちばん幼い記憶である。それまではとうちゃま、かあちゃまと呼んでいたのに、突然だめだと言われて混乱した。わたしはあの時、きっぱりと精神的に自立する道を選んだのだ…なんてストーリーはクールすぎるかしらねぇ。

答えはいつも、すでに自分の中にある。大小さまざまな選択の積み重ねで、ものごとは前進していく、とわたしは思う。