ぞっとした。

昨夜は、いつになく寝つきが変だった。ベッドにパタリと倒れ込み、30分ほど経過したころ。体の左側から黒い霧のようなものが現れて、まとわりつき、体内に入り込もうとしてきた。感覚として、かなり気持ち悪かったので、しばらくもがいて金縛りを解き、その黒いナニカから逃れた。ふと気配を感じてキッチンに目を向けると、背の高いナニカがぬぼーっと立っている。あらためて、ぞっとした。

実はこの、ぞっとする、という感覚はなかなか訪れない。こういう体験はわたしにとって普通であり、中学時代からさまざまにカタチを変えて襲ってきた。「見える」「見えない」という議論も別にどちらでもいいのだけれど(ちなみに、わたしには「見えない」)、昨夜のアレはやばい。ぞっとしたのは生き物としての素の反応だから、注意をはらうべきである。

去年引っ越してから頻度が落ちたものの、金縛りには今でもけっこう悩まされている。「疲れているんですよ」という人や「脳が目覚めているのに筋肉が眠っている状態で、睡眠麻痺という睡眠障害らしいですよ」と教えてくれる人もいた。「見えない」し、根拠もないけど、ナニカがそこに「いる、ある」というあの感覚は、やけに生々しいんだけどな。

どうにかこうにか明かりをつけると、背の高いナニカは霧散した。その後、自分がどうしたのかは覚えていない。