未来のあなたへ。

本サイトの制作にあたって、「だれに伝えていきますか」と聞かれ、はたと困った。ターゲット(標的、伝えたい相手)を設定するのは当然のこと、なのにどんな人たちに対して語りたいのか、即答することができなかった。

伝えたい相手は、ちゃんといる。だいすきな人たち、友人や知人、クリエイティブに関わる方々やクライアント、学生さんが見てくださるのかなぁ、とも思う。「伝えたいこと」で記したように、この場所で示したいのは「二階堂薫の世界観」、わたしの世界の見方や思考のしっぽ。芯の部分は明白でありながら、ナニカがずっとひっかかっていた。

答えは、時間。「今この瞬間でなくてはならない」かという即時性で、しばらく思案した末に「今じゃなく、いつかでいい」という結論に至った。

つまり、わたしの言葉を受け取るタイミングも状況も、次なるアクションも、すべてあなたにゆだねたい。そしてわたしがいなくなった時にはここに刻んでいく文字列が、あなたの背中をぽんと押す月明かりになれたらすばらしい。

なんておこがましいことを…と思いながらも、けっこう本気だ。未来のあなたに書いていく、というアイデアは迷いを晴らしてくれたから。すると今度は、文字列だけでなく、生の声も残しておこうという気になった。それが「ほけんしつ」の音声集。おしゃべりはうまくないけれど、言葉の余白や表情をくみとってもらえたら、うれしい。結果的に、ビジュアルを使わずに言葉だけで勝負していくチャレンジにもなっているし。

挑むことをえらぶ性質は、たぶん一生なおらない。