ライターさん。

コピーライターはキャッチコピーなどの短文を書く人だ、1行ン百万円らしいよ、と思いこまれていることが少なくない。

同じくらい多いのが、「ライターさん」と呼ばれてしまうこと。どっちでもいいやと思いながらも、胸がざわざわするのが常である。書く人であることに変わりはないけれど、書くだけではないのだと詰め寄りたくなる…この衝動の正体は何なのかなぁ。もしかして、つまらないプライドかしら。

わたしがふだんしているのは、書くよりもまず話を聞くこと、考えること。クライアントが抱える、リアルな課題を見つけ出すことだ。また、たとえばポスターを制作する場合、「お問い合わせは○○まで」など細かい表記にまで責任を持つ。文言が不要だと判断すれば「書かない」ことを選択するし、「書く」「書かない」というジャッジをすることそのものも、自分の役割だと考えている。

人の心をつかむフレーズは、コピーライターでなくても書ける、とわたしは思う。言葉に対する感度があって、本質をつかみ、要素を極限までそぎ落とすことができれば生み出せる。

プロとそうでない人の分岐点は、それを生み出し続けることができるかどうか。邪魔者である広告は、よっぽどでないと見てもらえない。伝えたい相手に、伝えたいことを、伝わる表現で届けて、実際の行動につなげられるかが勝負となる。

商品やサービスが売れれば商品力やクライアントの努力のたまもので、私たちがほめられることはほとんど無い。それでも腐ることなく、どちらかと言えば喜々としてひっそりと存在していることを、コツコツ記していきたいと思っている。