悪魔の執事。

執事(バトラー)がいてくれたらなぁ、とずっと思っていた。

気品と教養、料理をはじめとする家事全般はもちろん、事務一切をとりしきる能力を持ち、武術にも長け、物腰やわらか。わたしの身のまわりの世話もおこない、不器用なわたしが何かしでかすたびに微笑を浮かべて辛らつな言葉を容赦なく放ち、「やれやれ、困ったお方ですね」とかなんとか言いながら解決してくれる…無敵の執事がほしくて仕方がなかった。

20代のころは、年上に限るぜと思っていたけど。今となってはどうでもよくて、できればまだ、爺(じぃ)と呼ぶような年齢ではない方がいいなぁ、というくらいのものである。

品行方正、頭脳明晰、容姿端麗…ふだんはあまり使うことのない四字熟語がぴたりとはまる、完璧な執事。そんな人、いるわけがないと自分でつっこんでいたら…数年前、見事に出会ってしまった。19世紀末、イギリスの名門貴族・ファントムハイヴ伯爵家に仕える、セバスチャン・ミカエリス。テレビアニメ「黒執事」に登場する、悪魔の執事である。

原作は読んでいないし、たぶん読まない。わたしにとって、声優・小野大輔さんの声をふくめたセバスチャン・ミカエリスが理想の執事!という事実が重要なのだ。とはいえそろそろ「二階堂さん、大丈夫?」と心配されそうなので止めておく。何を隠そう、漫画はすきなのよね。